ネクタイ修理の基礎知識

ネクタイの主な修理について

ネクタイの修理についてはどんな修理方法があるのかご紹介をしたいと思います。ここではネクタイに付着したカレー、油の汚れやシミはクリーニングの方で対応していただくこととしまして、それ以外での修理方法についてご説明をしたいと思います。

ネクタイの幅をつめる

ネクタイの幅は大剣と呼ばれるネクタイの太い方の剣先の最大の幅のことをいいます。このサイズを基準に例えば8cmを7cmに変更という風に決めます。10cmから7cmへと大幅な変更というような場合は、全体のシルエットも考慮して全体的な幅もみながら調整をしていきます。

 

ネクタイの修理は全体的に共通することですが、ミシンが使えない手作業となりますので、1つ1つ職人さんが一度ネクタイをバラバラに分解をしたうえで修理をいたします。このようなことから、ほとんど最初からネクタイを作っているのと同じくらいに手間がかかる作業なので時間もかかるのです。ネクタイ修理・幅詰め専門サービス

 

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ネクタイの幅は一番太いところが基準サイズになります。

ネクタイの丈をつめる

ネクタイの丈の修理方法は2種類あります。1つ目は大剣と呼ばれるネクタイの太い方の剣先を詰める方法です。2つ目は小剣と呼ばれるネクタイの細い方の剣先を詰める方法です。ネクタイの丈つめで圧倒的に多いのは、先端が擦れてボロボロになってしまった修理依頼です。

 

先端のボロボロを直すには、先端を折り返して綺麗な生地を表に出して縫い直さなければなりませんので、状況にもよりますが、だいたい1〜1.5cm程度ネクタイの丈が短くなります。この程度でしたらネクタイのを着用することの影響はまったくないので大丈夫です。ネクタイ修理・幅詰め専門サービス

 

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大剣の先を修理するには丈詰めで対応ができます。

ネクタイの擦れを修理する

ネクタイの擦れとひとことで言いましても、ネクタイの一番下の太い部分の大剣の先端の擦れ、さらにはその大剣の両側の擦れ、または小剣とよばれるネクタイの細い方の縛りによる擦れなどがあります。

 

一般的なのはネクタイの先端がボロボロになる擦れですが、こちらは、ネクタイの丈つめによる対応が可能です。両側の擦れはネクタイの幅を詰めることによって解決できます。先端も、両側も全てを修理したい場合は、幅詰めと丈つめの両方の修理が必要となります。ネクタイ修理・幅詰め専門サービス

 

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大剣の両サイドも擦れてボロボロになることがあります。

ネクタイの縛りによる生地の擦れを修理

これは主に、ネクタイの細い方の裏地が縛りの摩擦によって生地が擦れてしまう現象です。特にネクタイを強く縛ってしまう癖があると擦れて生地がボロボロになってしまいます。擦れ部分はネクタイの幅いっぱいに広がっていることがありますので、裏側に当て布をして、それ以上ネクタイが擦れても裏地が出てこないようにする方法があります。

 

しかし、同じ柄の生地を揃えることがほとんど不可能のため、当て布をしても柄がまるで違ってしまいます。裏側部分なので表側にでてくることはありませんが、気にする方には不向きの修正方法ともいえます。しかしネクタイの裏地部分だと思えば、ある程度しっかりと当て布をしてあげることによりお気に入りのネクタイの耐久性が上がりますので長持ちします。ネクタイ修理・幅詰め専門サービス

 

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ネクタイの裏側も縛ることで擦れてしまいます。

小剣通し、ブランドタグのほつれ

ネクタイの太い方の大剣の裏側には、ネクタイと同生地の小剣通しと呼ばれるものと、ブランドのタグがついています。小剣通しはネクタイを縛ったあとにネクタイの収まりをよくするために付けられていますが、毎回のようにネクタイを通しているとほつれてしまうことがあります。

 

ここがほつれてしまうと、小剣がブラブラしてしまいますので、だらしない感じになってしまいます。小剣通しはガッチリとつけられているわけではなく、ある程度の素材の収縮に合わせてつくられているので、時々ほつれてしまうことがあります。

 

これは、普通にネクタイの幅のお直しをしたときに、元の位置にしっかりと付け直してくれるのが一般的ですので、小剣通し、ブランドタグのほぐれのみで修理に出す必要はないと思います。修理屋さんによっては修理方法の過程で対応できない場合もありますので、念のため修理を依頼する前にひとこと確認された方が良いと思います。ネクタイ修理・幅詰め専門サービス

 

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小剣通しやブランドタグがほつれてしまうこともあります。

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